カスタマーサクセスとキャリアを考える

人材業界出身の著者が、IT業界のカスタマーサクセス職に転職してからのお話

番外編【書評】チームの生産性を上げる

こんにちは、転職くんです。今日は働き方改革で余計声高に叫ばれ始めた「生産性」に関する本を紹介します。これで5連続書評もラストとなりますので、なんとか我慢してください(笑)
 
チームの生産性をあげる。―――業務改善士が教える68の具体策

チームの生産性をあげる。―――業務改善士が教える68の具体策

 

 

採用によくついてまわるのは「既存の人員でどうにかならないの?」問題。
おいおい、現場を知らないからそんなこと言えry・・・的な話もあるんですが、
実際にもっと人材活用の戦略を突き詰めれば、実際採用しなくてもいいことは
よくあるんですよね(採用しよう、採用計画立てる編てきなやつで触れたことと少し似ています。)
 
まああとは採用したくても予算のない人事担当の方は、是非社を上げて生産性を上げていきましょう!笑
 
【生産性が上がらない問題はどこにある】
そもそも生産性とはなんですが
 
「生産性とは、生産諸要素の有効利用の度合いである」
出典: 公益財団法人日本生産性本部
 
すごいわかりづらい(笑)。まあ投資対効果的なやつですね。それ作るのに、どれくらい時間(モノもか)がかかったの、っていう。
 
じゃあ生産性上げるためにはどうすればいいのよ!っていうのを細かく記載しています。
今回ばかりは細かく記載して一連の流れが想像できないと意味ないので、割りと細かく記載しますよ!!!
 
★業務を洗い出す
 - 業務を見える化する。見える化は改善の基本。すなわち現状把握をしなければ何が問題なのか意識合わせが出来ない
 - 見える化の為の3つのドキュメント
 - 業務一覧、インシデント管理簿、年間業務スケジュール
 
・すべての業務を洗い出す
 - No.(項番)
 - 業務名
 - 担当者
 - 頻度
 - 所要時間
 
・隠れ業務をあぶり出す 
 - 地味で目立たない業務
 - 季節業務
 - レア業務
 - 属人化した業務
 
・この業務の目的はなんだろう
 - それぞれの業務の目的を確認する
 - 特に定型化したルーチン業務
 - なかでも報告業務、資料作成業務、定例会議は要チェック
 
・問題の原因にアタリをつける
 - どんな業務も5つの要素に分解することができる
 - インプット、アウトプット、目的・目標、関係者、効率
 - 関係者とはその業務を遂行するために直接的または間接的に関わる人たちを言う
 - 効率とは時間当たりの生産量、歩留まりなど
 
・ラスボスは誰か?
 - その業務の本当のお客さんは誰かを考える
 - 経営者、お客さん、システムの知識がない一般社員など
 
・各業務の4つの方向性を決める
 - ①強化:チームを支える目玉業務。これは力をかけてレベルアップさせる
 - ②効率化:提供している価値のわりに、ムダやムリが多い業務
 - ③現状維持:強化したくても予算がない、効率化を検討する時間がない
 - ④縮小・廃止:チームの役割や期待価値を勘案すると大して意味がないもの
 
★ムダをなくす
・ムダをなくせない拝啓
 - そもそもムダに気付けない
 - ムダだと言えない
 - ムダをなくす行動ができない
 
・ネガティブな仕事を洗い出す
 - 生産性を向上させるには減らすと増やすが必要
 - 仕事の処理速度をあげるための3つの要素
 - 着手スピード、処理スピード、完全性
 
・ネガティブワードは宝の山
 - 「わざわざ」「いちいち」「毎度毎度」
 - ネガティブな形容詞がつく仕事や工程に改善の余地が潜んでいる
 
・もしも~がなかったら?
 - 視点が変わりムダに気付ける
 - この作業がなかったら誰がどう困るだろう?この報告をしなかったら何か困ることはあるんだっけ?
 - その会議、対面でなければダメ?タイムリーな報告でなければダメ?その作業毎日やらないとダメ?
 
・探すムダ、探させるムダ
 - ①思い出す時間
 - ②探す時間
 - ③悩む時間
 - ④問い合わせる時間
 
・自責主義は危ない
 - 自責でしか考えないのもまた問題
 - いったん他責で考えて仕組みを疑う
 - 他の人が同じ失敗を繰り返すかもしれない
 
★で、どう変える?
・で、どう変える?
 - 改善策には大きく2種類ある
 - ムダをなくすもの、生産性をあげるもの
 
・書き出す、見出す、ひねり出す
 - この3つはメンバーの考えを引き出し、言語化し、共有し、より良い改善策を考えるのに欠かせないプロセス
 - 3つの出すを効率よく行うための必須道具は付箋とホワイトボード
 
・面の引き出しをたくさん持とう
 - コスト面と売り上げ面
 - 費用面と効果面
 - プロセス面と結果面
 - モチベーション面、メンタル面、体力面
 - さまざまな面で改善策の抜け漏れ、高価、実効性などを検証する
 
・立ち上げと運用で眺める
 - 改善の旗を振る多くの人たちが立ち上げることしか考えていない
 - 立ち上げた改善策をどう回すか?社員にどう定着させ、どう続くようにしていくか?
 
・減らすだけに走らない
 - 減らすことばかりに意識が向きがち
 - 逆に増やすもまた大事
 - 仲間とのコミュニケーションの時間を10分とった。仲間の一人が自分の仕事の悩みの解決方法を知っていた。すぐ解決した
 - 悩むムダ時間の削減とチームワークの強化に
 
・インプットを与えているか?
 - 意見が出ない、アイデアが出ない打ち合わせの大きな原因の一つ、参加者にインプットを与えていない
 - 事前に資料を送付しておく
 - 参考記事を送り、読んでおいてもらう
 - 会議のフォーマットを送り、当日何が行われるかをイメージさせる
 - 当日、テーマに精通した専門家を呼んで講話してもらう
 - 会議は設計8割、当日2割
 
・苦手なことはやらない
 - 得意な人、好きな人に任せる
 - やってくれる人に見返りを与える
 - 外注する
 - やらない(捨てる)
 
★誰でもできるようにする
・標準化する
 - 業務改善や生産性向上と言うといきなり標準化やマニュアル化に走りがち
 - 標準化もマニュアル化もあくまであなたの業務の生産性をあげるための手段の一つ
 - 共同化、共有化、対策業務の優先度調整、外注化
 - 業務の属人化や安定性の問題をクリアする方法はたくさんある
 
・繰り返し性と重要度の2軸で考える
 - 発生頻度と所要時間の2軸
 - しょっちゅう発生して、なおかつ単位あたりの所要時間が長い業務は問題児
 - 定型化する、ツールを導入する、自働化する
 
★横入りに振り回されない
・横入りをナントカする
 - 横入りを①可視化して、②共有化して、③向き合い方を決める
 - インシデント=本来の仕事の流れを阻害する
 - 業務上のトラブル、システムトラブル、突発オーダー、クレーム、問い合わせ、要望
 - インシデント管理簿で記録する
 
★実行力を高める
・やりやすいところから、やってみる
 - やりやすいところと、わかりやすいところから考えていくとハズミがつく
 - やる気が出るところから、やってみる
 - 面倒なことからチャレンジする
 - ヤフーのフリーアドレス施策は反発の大きかった技術部門からアプローチして移転を開始した
 
上記から感じたのは、業務改善・課題解決において全ては「現状」を正しく理解するってことですかね。これが実は難しいんだよなー
 
まあこの本をきっかけに一度現状を見つめ直す機会を設けてはいかがでしょうか★
ではでは