カスタマーサクセスとキャリアを考える

人材業界出身の著者が、IT業界のカスタマーサクセス職に転職してからのお話

番外編【書評】チームの生産性を上げる

こんにちは、転職くんです。今日は働き方改革で余計声高に叫ばれ始めた「生産性」に関する本を紹介します。これで5連続書評もラストとなりますので、なんとか我慢してください(笑)
 
チームの生産性をあげる。―――業務改善士が教える68の具体策

チームの生産性をあげる。―――業務改善士が教える68の具体策

 

 

採用によくついてまわるのは「既存の人員でどうにかならないの?」問題。
おいおい、現場を知らないからそんなこと言えry・・・的な話もあるんですが、
実際にもっと人材活用の戦略を突き詰めれば、実際採用しなくてもいいことは
よくあるんですよね(採用しよう、採用計画立てる編てきなやつで触れたことと少し似ています。)
 
まああとは採用したくても予算のない人事担当の方は、是非社を上げて生産性を上げていきましょう!笑
 
【生産性が上がらない問題はどこにある】
そもそも生産性とはなんですが
 
「生産性とは、生産諸要素の有効利用の度合いである」
出典: 公益財団法人日本生産性本部
 
すごいわかりづらい(笑)。まあ投資対効果的なやつですね。それ作るのに、どれくらい時間(モノもか)がかかったの、っていう。
 
じゃあ生産性上げるためにはどうすればいいのよ!っていうのを細かく記載しています。
今回ばかりは細かく記載して一連の流れが想像できないと意味ないので、割りと細かく記載しますよ!!!
 
★業務を洗い出す
 - 業務を見える化する。見える化は改善の基本。すなわち現状把握をしなければ何が問題なのか意識合わせが出来ない
 - 見える化の為の3つのドキュメント
 - 業務一覧、インシデント管理簿、年間業務スケジュール
 
・すべての業務を洗い出す
 - No.(項番)
 - 業務名
 - 担当者
 - 頻度
 - 所要時間
 
・隠れ業務をあぶり出す 
 - 地味で目立たない業務
 - 季節業務
 - レア業務
 - 属人化した業務
 
・この業務の目的はなんだろう
 - それぞれの業務の目的を確認する
 - 特に定型化したルーチン業務
 - なかでも報告業務、資料作成業務、定例会議は要チェック
 
・問題の原因にアタリをつける
 - どんな業務も5つの要素に分解することができる
 - インプット、アウトプット、目的・目標、関係者、効率
 - 関係者とはその業務を遂行するために直接的または間接的に関わる人たちを言う
 - 効率とは時間当たりの生産量、歩留まりなど
 
・ラスボスは誰か?
 - その業務の本当のお客さんは誰かを考える
 - 経営者、お客さん、システムの知識がない一般社員など
 
・各業務の4つの方向性を決める
 - ①強化:チームを支える目玉業務。これは力をかけてレベルアップさせる
 - ②効率化:提供している価値のわりに、ムダやムリが多い業務
 - ③現状維持:強化したくても予算がない、効率化を検討する時間がない
 - ④縮小・廃止:チームの役割や期待価値を勘案すると大して意味がないもの
 
★ムダをなくす
・ムダをなくせない拝啓
 - そもそもムダに気付けない
 - ムダだと言えない
 - ムダをなくす行動ができない
 
・ネガティブな仕事を洗い出す
 - 生産性を向上させるには減らすと増やすが必要
 - 仕事の処理速度をあげるための3つの要素
 - 着手スピード、処理スピード、完全性
 
・ネガティブワードは宝の山
 - 「わざわざ」「いちいち」「毎度毎度」
 - ネガティブな形容詞がつく仕事や工程に改善の余地が潜んでいる
 
・もしも~がなかったら?
 - 視点が変わりムダに気付ける
 - この作業がなかったら誰がどう困るだろう?この報告をしなかったら何か困ることはあるんだっけ?
 - その会議、対面でなければダメ?タイムリーな報告でなければダメ?その作業毎日やらないとダメ?
 
・探すムダ、探させるムダ
 - ①思い出す時間
 - ②探す時間
 - ③悩む時間
 - ④問い合わせる時間
 
・自責主義は危ない
 - 自責でしか考えないのもまた問題
 - いったん他責で考えて仕組みを疑う
 - 他の人が同じ失敗を繰り返すかもしれない
 
★で、どう変える?
・で、どう変える?
 - 改善策には大きく2種類ある
 - ムダをなくすもの、生産性をあげるもの
 
・書き出す、見出す、ひねり出す
 - この3つはメンバーの考えを引き出し、言語化し、共有し、より良い改善策を考えるのに欠かせないプロセス
 - 3つの出すを効率よく行うための必須道具は付箋とホワイトボード
 
・面の引き出しをたくさん持とう
 - コスト面と売り上げ面
 - 費用面と効果面
 - プロセス面と結果面
 - モチベーション面、メンタル面、体力面
 - さまざまな面で改善策の抜け漏れ、高価、実効性などを検証する
 
・立ち上げと運用で眺める
 - 改善の旗を振る多くの人たちが立ち上げることしか考えていない
 - 立ち上げた改善策をどう回すか?社員にどう定着させ、どう続くようにしていくか?
 
・減らすだけに走らない
 - 減らすことばかりに意識が向きがち
 - 逆に増やすもまた大事
 - 仲間とのコミュニケーションの時間を10分とった。仲間の一人が自分の仕事の悩みの解決方法を知っていた。すぐ解決した
 - 悩むムダ時間の削減とチームワークの強化に
 
・インプットを与えているか?
 - 意見が出ない、アイデアが出ない打ち合わせの大きな原因の一つ、参加者にインプットを与えていない
 - 事前に資料を送付しておく
 - 参考記事を送り、読んでおいてもらう
 - 会議のフォーマットを送り、当日何が行われるかをイメージさせる
 - 当日、テーマに精通した専門家を呼んで講話してもらう
 - 会議は設計8割、当日2割
 
・苦手なことはやらない
 - 得意な人、好きな人に任せる
 - やってくれる人に見返りを与える
 - 外注する
 - やらない(捨てる)
 
★誰でもできるようにする
・標準化する
 - 業務改善や生産性向上と言うといきなり標準化やマニュアル化に走りがち
 - 標準化もマニュアル化もあくまであなたの業務の生産性をあげるための手段の一つ
 - 共同化、共有化、対策業務の優先度調整、外注化
 - 業務の属人化や安定性の問題をクリアする方法はたくさんある
 
・繰り返し性と重要度の2軸で考える
 - 発生頻度と所要時間の2軸
 - しょっちゅう発生して、なおかつ単位あたりの所要時間が長い業務は問題児
 - 定型化する、ツールを導入する、自働化する
 
★横入りに振り回されない
・横入りをナントカする
 - 横入りを①可視化して、②共有化して、③向き合い方を決める
 - インシデント=本来の仕事の流れを阻害する
 - 業務上のトラブル、システムトラブル、突発オーダー、クレーム、問い合わせ、要望
 - インシデント管理簿で記録する
 
★実行力を高める
・やりやすいところから、やってみる
 - やりやすいところと、わかりやすいところから考えていくとハズミがつく
 - やる気が出るところから、やってみる
 - 面倒なことからチャレンジする
 - ヤフーのフリーアドレス施策は反発の大きかった技術部門からアプローチして移転を開始した
 
上記から感じたのは、業務改善・課題解決において全ては「現状」を正しく理解するってことですかね。これが実は難しいんだよなー
 
まあこの本をきっかけに一度現状を見つめ直す機会を設けてはいかがでしょうか★
ではでは

番外編【書評】How Google Works

こんばんわ、転職くんです。本日は採用、組織論を話す上で必ず話しに上がるのでは、というGoogle様についての本です。(敬うことでSEO上位にしてくれないかな、なんて邪な思いはありません笑)
 

 

この本はいわゆるイケてる企業について本、なんですが、採用周りの金言が数多く落ちています。また、グーグルが定義するイケてる人材的な話もあって、非常に興味深いです。この記事はつまらないかもですが、本自体は100%面白いの絶対読んで下さい!!!
 
【スマートクリエイティブを採用しよう】
まず本著で最も目を引いたのが「スマートクリエイティブ」という単語。
スマートクリエイティブとは「高度な専門性を持ち、プロトタイプを作る人材=自ら考え作り出せる、そのための技術も持っている人」という意味。
 
なにがすごいって、この短い文章に、この時代の優秀な人材を定義できていることですね。そして彼らが求める優秀な人材=スマートクリエイティブが何を大事にするのかも明記しています。その中でも以下が一番クリティカルだと思っています。
 
・スマートクリエイティブは転職先を選ぶ際に『文化』を最も重視する
⇒だからこそ、企業を立ち上げるときに、最初にどんな文化をつくりたいか考え、明確にしておく。
⇒一番いい方法はコアチームを構成するスマートクリエイティブ、すなわち会社の信条を理解し、強い思い入れを持っている社員に聞くのが良い方法
 
もちろん文化を作るのは社員一人ひとりなんですが、日本企業では人事が大きな役割を果たさなくてはいけないと思うんですよね。(だって社員一人ひとりが当事者意識持てる組織なんてほぼないし、人事にその部分を大きく期待するのが、日本企業だから)
 
 
【人材採用は一番大切な仕事】
そしてグーグルは、このIT社会の中で、「スマートクリエイティブ」が競争力の源泉になることを最も強く感じています。(※実際、Googleジャパンは外部ツール(メディアとか、エージェントとか)をほぼ使わないことで有名です。自分たちで採用を行う、Coolな組織なんです!!!)
 
「優秀な人材のスカウトはひげ剃りに似ている。毎日やらないと結果に出る」
グーグルは最高の人材を確実に採用するために相手が駆け出しであろうが、幹部候補であろうが最大限の時間と労力をかける」
すばらしい人材の集まる会社にはさらに多くのすばらしい人材を引き寄せる」
「この群れ効果はプラスにもマイナスにも働く。Aクラスの人材はAクラスを採用するが、BクラスはBだけでなく、CやDまで採用する」
もう、情熱が・・・・!!!!!笑
 
人材業界で働いていた人間としては、こんな熱量を持った企業のコンサルができたらどれだけ幸せか!と思う一方で、彼らから必要とされるコンサルがいるとしたら、逆にどんだけレベル高いんだろうとも思います笑
 
人生で一度はGoogleで働いてみたい!魂の叫びで本日は終わらせていただきますw
 
ではでは

番外編【書評】人生心得帖

こんばんわ、転職くんです。今回は名著だけども意外とそこまで読まれていない一冊。まあなんといっても松下先生の作品なので、外しようがないのですが・・・(笑)
 
人生心得帖 (PHP文庫)

人生心得帖 (PHP文庫)

 
まあ難点は、詩的な文章なので紹介がしづらいことですかね(笑)
それでも組織を作っていく上での金言が詰まっていますので、一部紹介しますね。
 
【人生の航海術~自然の理法にそむかずに従うという事がきわめて大切~】
 「大洋での航海には大きな自然の力が常に働いています。風が吹けば波が立ち、波が立てば船は揺れます。それが自然の理法と言うもので、航海においては、この自然の理法にそむかずに従うという事がきわめて大切です。」
 
「 それでは人生の中で自然の理に従うというとはどのようなことでしょうか。それはとりたててむずかしいことではなく、雨が降れば傘をさす、そうすればぬれないですむ、というようないわば万人の常識、ごく平凡なことだと思います。たとえば、病気で熱が出れば無理をせずしばらく休養する。何かでお世話になった人にはていねいにお礼を言う。商売でいえばよい品物を作って、適正な値段で売り、売った代金は確実に回収する。あるいは売れないときには無理に売ろうとせず一休みし、また売れるようになれば懸命につくる。このようなごくあたりまえのことが人生航路における自然の理法で、これらを着実に実践できるならば、からだも健康体になるでしょうし、人間関係も商売もうまくいくのではないでしょうか。自然の理法に従っていけば、あらゆることが、もともとうまくいくようになっていると思うのです。」
 
もうすでに本質的ですね(笑)。なぜそんな高い視座に行き着くかは本当に疑問ですが、すごい経営者は自然の理から本質を見出しまくります。
 
上手く行かないものはそういう頃合いということもある。まあもがかない、改善しようとしないのは問題外ですが、時に悟るのも大事です。
 
 
【磨けば輝く人間の本質】
「ダイヤモンドの原石はもともと美しく輝く本質をもっているのですが、磨かなければ光り輝くことはありません。まず、人間がその石は磨けば光るという本質に気付き、一生懸命に磨き上げていく。そうしてこそ、初めて美しいダイヤモンドの輝きを手に入れることができるのです。」
 
これはマネジメント研修でよく言われることをうまい比喩を使って表現していると思います。以前目からウロコだったのは「部下は会社の資産である」という表現です。会社の資産を最大化するのはマネジメントの義務であるからして、勝手な色眼鏡で「あいつは使えない」といって育てなかったり辞めさせたりするのは、もはや犯罪に近いんですよね。
 
「人は誰もがダイヤモンドの原石である」という視点をもって良いところを伸ばす。
もちろんそれで勘違いさせて浮かれさせてはいけないのですが、だれしも気分が良いときのほうが、パフォーマンスは上がります。
 
全員が今持てる100%を出す努力をしている会社、こんな組織でありたいですねー。
ありがとう松下先生(笑)
 
ではでは

番外編【書評】未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

こんばんわ、転職くんです。今回の書評はまたちょっと視座を変えて、社会全体の動きについての本を扱っていきます!
 

 

本当に優秀な人事は、間違いなく経営層まであがっていきますので、今のうちに社会の色々な情報をキャッチアップするのが大事ですね!(前回お話した研修が経営幹部候補向けだったので、講師の方がそう言ってました笑)
 
 
【100年以内に日本の人口は5000万人ほどに】
2015年の時点で、1億2700万人を数えた日本の総人口は、100年も経過しないうちに5000万人ほどに減ると予想されているとのこと。ここまで急激に人口が減ることは、世界を見渡しても前例がなく、きわめて特異な時代を生きている⇒ある意味ワクワクしますね笑
 
~人口減少カレンダー~
・2017年:日本人女性の3人に1人がすでに65歳以上。
・2018年:18歳人口が急減。40%以上の私立大学が定員割れ。国立大学が倒産の危機。
・2019年:IT技術者が不足し始め、技術大国の地位揺らぐ。社会インフラの老朽化が進むが、それを支える後継技術者がいない
・2020年:女性の2人に1人が50歳以上に。
・2021年:団塊ジュニアが50代に突入し、介護離職が大量発生する。
・2022年:ひとり暮らし社会の本格化。独居世帯は3分の1になる。
・2023年:企業の人件費がピークとなり経営を苦しめる。労働力人口が5年で300万人減り、団塊ジュニアが高賃金をもらう50代に突入。
・2024年:3人に1人が65歳以上の超高齢化社会へ。国民の6人に1人が75歳以上、毎年の死亡者は出生数の2倍。
・2025年:ついに東京都も人口減少に。東京でも4人に1人が高齢者に。
・2026年:認知症患者が700万人規模に。
・2027年:輸血用血液が不足する。
・2030年:百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える。生産年齢人口が極端に減り、全国都道府県の80%が生産力不足に陥る。
・2033年:全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる。「老いる家」のせいで街の景観は崩れ、治安も悪化する。
・2035年:未婚大国が誕生。男性に3人に1人、女性5人に1人が生涯未婚。
・2042年:高齢者人口が約4000万人とピーク。就職氷河期世代が老い、独居高齢者が大量に生まれる2042年こそ日本最大のピンチ。
 
 
めざすべきは、人口激減後を見据えた、コンパクトで効率的な国への作り替えであると。
これ以上は本のネタバレがすぎるので差し控えて、所感を(笑)。
 
一番最後のコンパクトで効率的な国への作り替えは、企業も同じだと思っています。
好景気だから人が取りづらい、的な話がよく上がってますが、もうこれ以降は生産労働人口は減る一方なので、とりわけ若手の採用市場は売り手が続くんじゃないかと推察してます。
 
そして一番の問題は、その中でも優秀な人の割合は変わらないんですよね。だからもし景気悪くなっても、優秀な人は採用したいから、採用難はずっと続くんじゃないかと思うのです。
 
そこで大事なのは
・優秀な人が来たくなる会社作り
・優秀な人を採用できる採用力
・ほどほど優秀な人をより優秀な人に育てる育成力
 
今後の会社にはこれが欠かせない!はず!!(笑)
これを人事が主導で回せることが理想です。そしてこの流れを作り始める、声高に叫べるほどの情報量を常に学び続け保有しておきたいですね
 
ただよく聞くのが「本は苦手」という声。最近気づいたんですが、優秀だなと思う人の中にも、本を読むの苦手な人って一定いるんですよね(まあ本読んでる=優秀、ってわけじゃないので当たり前なんですが笑)そんなときには以下の要約サービスをおすすめしています。
 
一冊10分で読める!本の要約サービス【フライヤー】
 
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それではここらへんでー

番外編【書評】個人、チーム、組織を伸ばす目標管理の教科書

こんにちは、転職くんです。嬉しいことに、いや悲しいことに?書評を読んでくださる方が多かったということと、年末なので今年読んだ本のおさらいの意味も込めて、ちょっと今回から書評連投させていただきます(笑)。5連チャン書評で行くので覚悟してください!!!!笑
 
働き方や組織について考える本が多くなりますが、人事というのはそもそも経営のパートナーたるものですので、常にここらへんは目を通して置きたいですね。
 
まず一冊目として以下をご紹介。
 
個人、チーム、組織を伸ばす 目標管理の教科書

個人、チーム、組織を伸ばす 目標管理の教科書

 

 

目標管理に着目した一冊。目標管理は人事評価と混同されるんですが、
実は別物で、有効な手法であるという内容ですね。本書の中から、いくつか
本ブログを読んでいそうな人に有益な情報だけピックアップさせていただきます!
 
 
【目標管理はなぜ嫌われるのか】
「目標管理とは人事評価の仕組みだという誤解」が存在しているという話です。
自分は上記を意識したことがなかったので新鮮でした。
 
だれもが人事評価に敏感に反応する(なぜなら人事評価は給与・出世に直結するから)
⇒ 人事評価は能動的なモチベーション策というより、むしろ回避型モチベーションの促進に貢献している
⇒回避型モチベーションとは金銭的、あるいは精神的報酬の減額というペナルティを用いて恐怖心に働きかけようとする方法
 
そして目標管理(MBO-S)は、この人事評価と混同されるのでとばっちりを受けていると。目標管理(MBO-S)と人事評価とは本来まったくの別物で、MBO-Sとは目標を上手に使って、働く人々のやる気を引き出すマネジメント法なんですね。
 
「目標管理」と聞いて難色を示す方が多いので、この違いについての理解を全体に浸透させるのは重要だと思います。
 
【職場が燃えるチャレンジ目標を作る/外発的動機付けと内発的動機付け】
MBO-Sの実務はPlan-Do-See
⇒一人ひとりがギリギリ背伸びしたチャレンジ目標のPDSを意欲的、かつ自律的に推進し、そのプロセスで仕事の面白さなどの働き甲斐を実感する事です。
⇒人事評価はあくまで評価。目標管理は現場のモチベーションを最大化するためのもの!
 
・部下の意欲的かつ自律的な目標達成に向けてリーダーがすべき事
部下が意欲的かつ自律的に動くための動機づけとして、外発的動機付けと内発的動機付けとの2つがあります。外発的動機付けは金銭的報酬とか。内発的動機付けは、自らやる気が湧いてくるやつですね。
 
転職くんは昔在籍していた会社の研修で、この内発的動機付けの仕方が大変腹落ちしたのを覚えています。その時は割りと大きなビジョンを掲げている会社だったのですが、大事なのはそのビジョンを自分の業務に紐付けられるくらいまで細分化してあげて、日々の業務がいかに社会に大きなインパクトを与えるかを腹落ちさせてあげられるかが重要と言っていました。そうすれば日々の業務が急に違うものに見えてきて、活力が湧いてくると。これが正に内発的動機づけですね。
 
これ言うのは簡単ですけど、実践するのは超ムズです笑。それこそ1000名規模くらいの会社だと、会社ビジョンが自分の業務につながってるんだよ!って言われても全然ピンとこない。だから会社ミッション⇒部署ミッション⇒チームミッション⇒自分の業務、って感じで細かくわけてかなきゃなんですよ。
 
非常に面倒ですが、メンバーの実力を120%引き出してあげるのがリーダーの役割であるからには、この業務はすごい大事だなーと実感したのを覚えています。
 
そして人事は経営のパートナーであるからには、こういった仕組みをちゃんと現場が実践できるようにフォローしてあげなければならない。ためには第三者として外部のコンサルにこういった研修してもらうのもいいですよ。お金かかるけど(笑)。直接紹介はできないですが、よかったコンサルの方をお教えすることはできるので、気になったら是非コメントをくださいませ。
 
本日はここらへんで。

「採用しよう」募集開始編~求人作成その2~

おはようございます、転職くんです。1ヶ月ぶりにしっかり走ったら、筋肉痛で目が覚めました。次の日に筋肉痛が来るくらい若いことが自慢です(笑)。

 

はい、ちょっと番外編を2回も続けてしまったので、本編に戻ります!今日は求人作成その2!!

 

【首尾一貫していますか?】

採用コンサルをしていて求人票を作るときに「ペルソナ」の次に重要性を説いてるのが「首尾一貫性」です。なんのこと?と思うかもしれませんが、つまり一通り読んで矛盾がないですか?ってことです。

 

『仕事内容⇒応募条件⇒給与』これが矛盾を一番生じさせてはいけない、ゴールデントライアングルです。どういうことかは例を入れて紹介しますね。

 

【仕事内容と応募条件が一致しないパターン】

例えばサーバサイドエンジニアを採用したい際を思い浮かべてみましょう。

<仕事内容>

・○○のAPI、Webアプリケーションの設計および開発運用保守
・○○と連携し、他システムとの連携機能の設計および開発運用保守

<応募条件>

LAMP環境でのWebサービス開発実務経験

・数百名規模サービスのインフラ開発経験

・Webデザイン経験もあれば尚良
・Git/Githubを利用したチーム開発の実務経験

 

仕事内容に対して、求めるもの多すぎません!!!???(笑)。このとき絶対思うのが、「結局入社したらなんでも任せようとしてるんじゃ・・・」ですね。これは仕事内容が多くて、必須条件がゆるいときもまあまあ同じです。間口広げて、入ったら激務かよ・・・パターン(笑)

 

【仕事内容・応募条件と給与に矛盾あるパターン】

次はこれも更に更に良くあるパターン。例えば先程の仕事条件・応募条件の求人が合った際に「給与:350万円〜900万円」。。。。!!!????!!!!

 

はい、もうこれは「結局提示額は薄給なんだろ・・・」パターンです。任せてる仕事に対して、下限が低すぎます。。。特にエンジニアの方はむかしから良いように使われることを恐れるので、良く言えば柔軟性があり、悪く言えば適当な給与レンジ提示は嫌います。

 

企業側からしたらスキル次第だからこれくらい幅があるんだよ、と思っていても、求職者側からしたら仕事内容・応募条件的に、その給与は低すぎるだろ!なめてんの?って思ってます(結局下限になるリスクありますからね)。

 

なので給与に幅が出るときは「ポテンシャル向け」「及第点向け」「ハイレベル向け」の3つに分けてしまってもいいくらいです。もちろんこの3つはペルソナも大きく変わってくるはずなので、ワーディングも変えましょう。

 

最近の市場は「売り手」市場です。情報も氾濫しています。その中でいかに「まさにあなたがほしいんです」が伝わるかどうか。そのためのペルソナであり、ターゲットに対しての首尾一貫した求人づくりが重要になります。

 

さて、ここまで聞いた採用担当のみなさん、ぜひ一度自社の求人票を見返してください。なんとなく会社説明だけしている求人になってませんか?ターゲットに対しての訴求は首尾一貫していますか??時間をかけて見直す価値のあるものなので、年末なんとか時間を作ってやりきりましょーねー

 

ではでは

 

 

 

 

 

番外編【書評】悪人の作った会社はなぜ伸びるのか?人事のプロによる逆説のマネジメント

おはようございます、転職くんです。連続して書評でごめんなさい笑。人事界隈で有名な曽和氏の本が出版されましたので、これはタイムリー!と思い書きたくなっちゃいました笑

 

 そのなかでも2つほど転職くん的には上手く言語化したなーという箇所があったので紹介します。どちらも働き方についてでした。

 

【働きやすい環境の逆説】

風通しがよいということは本当にいいことなのか?という疑問に対し上手く答えています。

 

風通しがいい
→誰もが発言しやすいという罠
→経験が浅く思慮も浅いアホみたいな意見も尊重しなくてはならない
→無駄なコミュニケーションコスト
→徹底的に考え抜く風土を侵害してるかも

そう!それがいいたかった!笑

本書でもちょくちょく出てくるんですが、こういう施策って時代の波にのって、責任から逃げてるだけなんですよね。本当は機能不全を起こしてるのに「トレンド抑えてるよ?」って顔してくる無能な経営者・人事が多いこと。。。

 

あと一つ苦言を呈したいのは「情報の透明化」ね。あれもいくら頑張って透明化しても、思慮の足りない・頭の弱い人達がヤイヤイかならず言ってきますから。あんなもん「情報なんて透明化できないから。察しろ!」でいいと思ってます。本気で。

 

次は習うより盗め、について。ここではリモートワークのデメリットについて今までにない視点ももらいました。


リモートワークの功罪

→直接会えないからテキストベース(メールとかチャットとか)で仕事教わる
→スキルをもつプロほど、自分の行動が無意識化・自動化しておら、言語化できない

→テキストベースだと他の人に良い仕事を上手く横展開できない
→だから習うより盗め、となる

 

そう!これも!!笑 よい仕事を言語化しようとしても、本人が本当は一番秘伝のタレになるとこを理解できてなかったりするんですよね。言語化できる人はすぐ役職ついちゃうんで、なんであの人は「名プレーヤー」のままなの?ってことはそういうことです、察してください笑

 

言語化がうまいかたですね!非常にスッキリ満足でした。

 

ではでは